第1回セミナー(2017/04/28)

第1回多分野交流学生セミナー


日時:2017/4/28(FRI) 19:00-21:00(予定)
場所:PRECIOUS東大前・本郷店 〒113-0033 東京都文京区本郷5丁目25-13スカイビジョンビル5階

*以下、講演、質疑を含め一人30分強を予定しております。
*当日講演したいという方も同時に募集しております、FacebookTwitter、もしくはメール
(science.palpunte@gmail.com)でご連絡お願いいたします。

 

招待講演:三反畑修(さんだんばた おさむ)氏
(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻博士1年)

【タイトル】その時、海底火山で何が起きた?〜地震波と津波から見えてきた異常な津波地震の正体

【要旨】

地球は時に(あるいはいつも)、不思議な現象を我々に見せてくれます。

2015年5月、東京から南に遠く離れた海の底に潜む、海底火山で起きた地震もその一つ。
この地震、観測された最大の震度は0。つまり人が揺れを感じないほどに小さな規模の地震でした。

しかしその後、180 km離れた八丈島では60 cmの津波が観測。
60 cmの津波は、この規模の地震にしては異常なほど大きなものでした。

なぜ、ほとんど揺れない地震が、大きな津波を引き起こしたのか?

このような、小さく揺れて、大きな津波を引き起こす地震を、『津波地震』と呼びます。

津波と地震波を用いて見えてきた、この海底火山での津波地震の正体は?

過去の津波地震の事例を交えながら、私の研究をご紹介します。

 

招待講演:八田良樹(はった よしき)氏
(総合研究大学院大学 物理科学研究科 天文科学専攻修士2年)

【タイトル】ぶるぶる震えている星たち 〜 星震学による星の内部構造の推定

【要旨】

最近、天文学でアツイ分野といえば太陽系外の惑星探査、大雑把にいえば「第二の地球探し」です。その先駆けとなった衛星として有名なものにKepler衛星が挙げられます。この衛星は3000以上もの系外惑星を発見しただけでなく、あることを確認しました。それは、多くの星において固有振動が生じているということです。

ある物体の固有振動は、その物体の内部構造に関する情報を持っているので、前述の発見は「星の内部構造が推定可能であること」を意味しています。そして、星の振動現象を利用してその内部探査を行う学問を星震学と呼びます。

通常、星はめちゃくちゃ遠方にあるので、僕たちからは「点」としてしか見えません。そのような「点」から、いかにして星という巨大な物体の内部情報を得るのか…本講演では星震学の基本的なアイディアの説明を軸に、お話ししていきたいと思います。